各社がキャッシュレスに関する調査を発表。2019年6月のキャッシュレスニュース

  1. 広がるキャッシュレス化推進。実際のところは…?
  2. 楽天インサイトが調査!20代30代男性の約5割はスマホ決済…!?
  3. 市場調査メディア ホノテが調査!消費者還元事業はどこまで周知されている?
  4. コンビニエンスストアとスーパーの大手がキャッシュレス推進!
  5. 地方で続々導入、栃木県は4割目標!
  6. まとめ

各社がキャッシュレスに関する調査を発表。2019年6月のキャッシュレスニュース

これまでのキャッシュレス決済ニュースでは、どちらかというと大手企業との連携が目立ち、“都心部”で、なおかつ“特定のタイミング”で利用できるようなイメージのあるニュースが多かったように思います。
しかし、2019年5月はこれまでとは異なり、地方銀行との積極的な連携や、JR西日本の連結子会社へのキャッシュレス決済導入、ソフトバンクの無人販売サービス提供など、キャッシュレス決済をより身近にしていこうという動きが見受けられました。

2019年6月はこれまで多かった新しい決済方法や企業関連系などのニュースは比較的少なく、昨年から本格的に進んだキャッシュレス化において“実際にキャッシュレス決済がどれだけ利用されているのか”などといった調査の結果が少しずつ見えてきた1ヶ月となりました。

広がるキャッシュレス化推進。実際のところは…?

キャッシュレス化推進のため、飲食店やコンビニエンスストアなどでは、キャッシュレス決済利用におけるキャンペーンが頻繁に行われています。消費税増税に伴う消費者還元事業も数カ月後には始まるということもあり、各社こぞって企業間の連携やキャンペーンなどを行いキャッシュレス決済利用を促しているようです

お店の支払いの際などはキャッシュレス決済の方が時短になること、キャンペーン中にはお得に利用できることなどから徐々にキャッシュレス決済を利用している方々も増えているようですが、普段過ごしているとどれだけの方がキャッシュレス決済を選択しているのか、いまいち見えてきません。消費者還元事業を控えてはいますが、「その期間になったら利用し始めよう」と考えている方も多いのだとか。

そんな中で、キャッシュレス決済に関する様々な調査結果が見えてきたのが2019年5月。さて、ここまでのキャッシュレス化推進は実際どのような形へと変化してきたのでしょうか。

楽天インサイトが調査!20代30代男性の約5割はスマホ決済…!?

インターネットリサーチ会社である楽天インサイト株式会社は、2019年5月22日(水)と5月23日(木)の2日間に渡って全国の20代〜60代の男女1,000人を対象とし「キャッシュレス決済に関する調査」を行いました。
主な調査内容は、主に日常の買い物や飲食などで最も利用する決済手段や、その決済手段を最も利用する理由などといった、日常のキャッシュレス決済利用に関すること。

まず、“日常の買い物や飲食等で利用する決済手段・最も利用する決済手段”については「現金」を利用していると回答した人が91.7%となり、最も高い数値になりました。現金の次が85.0%で「クレジットカード」、次いでnanaco、WAON、楽天Edyなどといった「商業系カード型電子マネー」が48.8%。“最も利用する決済手段”も同様に「現金」「クレジットカード」「商業系カード型電子マネー」が上位となっているようです。最近一気にシェア率を伸ばしているとされてるPayPay、LINE Pay、楽天ペイ等の「スマートフォン決済サービス」においては28.5%と5位だったものの、20代・30代男性の約5割が利用していることがわかっています。

そして、最も利用する決済手段で「現金」利用する最も多い理由は「現金以外の決済はお金を使いすぎてしまう」「セキュリティに不安がある」などといった理由が多く見受けられました。一方で「現金以外」を選んだ方は「ポイントが貯まる」「スムーズに支払いができる」「財布がかさばらない」などといった理由が中心となっています。

昨年末から盛り上がりを見せていたスマホ決済は思ったよりも利用者が少なく意外性がありましたが、昨年から23.2%も利用率が上がっていることから今後の利用者が増えていくことも期待できます。
スマホ決済に限らずクレジットカードや電子マネーの利用率も上がっており、キャッシュレス決済全体で見ると利用者がぐっと増加しているため、これまでのキャッシュレス化推進は一歩一歩確実に進んでいると言っても良いでしょう。

出典:https://insight.rakuten.co.jp/report/20190627/

市場調査メディア ホノテが調査!消費者還元事業はどこまで周知されている?

市場調査メディア ホノテ by Macromillの調査では、楽天インサイト株式会社と類似した質問内容の他、“スマホで支払いをする際に利用したことのある決済方法”や“QRコード決済を利用し始めた時期”など、様々な角度からの調査結果が出ています。
中でも気になるのが、消費税対策“キャッシュレス決済のポイント還元の認知状況”調査。

“キャッシュレス決済のポイント還元”とは、おそらく消費者還元事業のこと。消費者還元事業とは、簡単に説明すると消費税が増税する2019年10月から9ヶ月間、中小・小規模事業者がキャッシュレス決済を導入する際に必要な端末導入費用や期間中に決済事業者に支払う加盟店決済手数用を一部負担したり、中小・小規模の小売店・サービス業者・飲食店等でキャッシュレス決済を利用して支払いをした場合、個別店舗で5%、フランチャイズチェーン加盟店等では2%消費者に還元するといったものです。
詳しくはこちら:https://xn--nckuag2b3koa3c3428fm6c.jp/2037/

市場調査メディア ホノテ by Macromillが調査をした“キャッシュレス決済のポイント還元の認知状況”では、「なんとなく聞いたことがあった」が57%と半分以上を占めました。また「内容までよく知っていた」は18.0%、「知らなかった」は25% 。やはりしっかりとした内容は把握できていないことが現状のようです。
さらにこの対策によってキャッシュレス決済利用が多くなるかという調査では、「まあまあ多くなると思う」が1位で47%、「あまり多くならないと思う」が25.2%、「とても多くなると思う」が19.8%、「全く多くならないと思う」が8%となりました。

事業者側はこの対策に向けてあらゆる対策をしなければならないためにおのずと内容を理解していくと思われますが、消費者はいざその時がきたら“やってみて覚える”という方も多そう。事前に内容を理解しておくことでキャッシュレス決済利用のメリットを存分に生かすことができたり、日々の買い物がお得になることもあるので、キャッシュレス決済利用を増やしていくためにはやはり消費者側が消費者還元事業についてしっかりと理解するキッカケが必要になりそうです。

出典:https://honote.macromill.com/report/20190619/?utmsource=release&utmmedium=page-link&cid=SL-PR

コンビニエンスストアとスーパーの大手がキャッシュレス推進!

コンビニエンスストアフランチャイザーのファミリーマートは、2019年6月27日(水)にキャッシュレス化推進による店舗オペレーションの負担を軽減する方針を発表しました。
2018年の年末からQRコード・バーコード決済のPayPayを導入するなど他社よりもいち早く最新の決済を取り入れてきた印象の強いファミリーマート。今回はバーコード決済付きスマートフォンアプリ「ファミペイ」を7月1日(月)から提供することを発表すると同時に、2020年度にファミペイの1,000万ダウンロード、2022年度内にはキャッシュレス比率50%を目標とすることも発表し、よりキャッシュレス化推進に力をいれていくことが分かりました。ファミリーマートでは更に88億円分を還元するキャンペーンや、通常200円(税込)の購入につき1円相当のポイント付与のところ7月中はアプリへのチャージ額の15%を還元するキャンペーンも実施するそう。

また、同じくコンビニエンスストアのセブン-イレブンも7月1日(月)より「セブンペイ」を提供することを発表。セブンペイはレジやセブン銀行のATMからチャージし利用すると自社電子マネー「nanaco(ナナコ)」のポイントがたまります。

コンビニエンスストア業界はここ最近、現在人手不足や人件費問題、24時間営業について報道されるなど様々な問題点が挙げられています。
セブン・ペイの奥田裕康取締役は「利便性が向上すれば集客につながる。流通業界から参入する安心感も強みになる」、ファミリーマートの澤田貴司社長は「加盟店のオペレーションを楽にし、お客様に買い物を楽しんでいただくのが仕事」と発言。キャッシュレス化推進していくと同時にそれらの問題点を解決へと導きます

キャッシュレス化推進に力を入れているのはコンビニエンスストアだけではありません。
全国各地にショッピングセンターを展開しているイオンも、キャッシュレス化推進の一環としてイオングループが主導する電子マネー「WAON」の利用拡大を図るため2019年7月よりこれまでの2倍のポイントを付与することを発表しました。「WAON」はこれまで200円(税込)ごとに1ポイント付与していたところ、200円(税込)ごとに2ポイント付与へポイントアップ。すでに会員になっている方に加え、新規会員の方も対象となります。

各社、普段からご利用いただいているお客様だけでなく新規のお客様にも楽しく便利な買い物をしてもらうべく、工夫をしているよう。キャッシュレス化を推進することによってお客様へのメリットだけでなく、事業者側も作業が効率化することで回転率が良くなるなどメリットは豊富。今後も様々な施設でキャッシュレス決済を取り入れたキャンペーンなどが増えてきそうです。

地方で続々導入、栃木県は4割目標!

これまでは決済サービス会社が企業や地方銀行と連携をすることで、キャッシュレス化を推進してきました。そんな中でキャッシュレス決済のデメリットを軽減する機能であったり、キャッシュレス決済でできることも増えてきてはいたのですが、特に地方に住んでいる方は使い慣れた現金で支払いをすることも多くなかなかキャッシュレス化が浸透していかなかったことが問題点となっていたことも事実です。

しかし、2019年6月は各地方が進んでキャッシュレス決済導入に向けての前向きなニュースも豊富に見受けられました。

九州経済産業局は6月17日(月)に九州の小売店などに軽減税率への対応やキャッシュレス決済導入を促すイベントを福岡市で実施。キャッシュレス決済サービス、電子機器メーカー等28社がブースを開きました。実際に大分県では2019年5月時点で今秋のラグビーワールドカップまでにキャッシュレス決済比率を3割引き上げたいと目標を立てており、中小企業を対象に様々な補助制度を用意するなどキャッシュレス端末導入の対応を急いでいます。

金沢の富士タクシーと富山の富山交通では、300台超のタクシーがタブレット端末によるキャッシュレス決済に対応。乗客がタブレット端末の画面上でクレジットカードや電子マネー等の決済方法を選択し、読み取り機にカードをかざすなどして運賃を支払うことのできるシステムを導入しました。これにより、インバウンド対策や乗務員の負担を減らすとともに、会計を急ぐ乗客の負担も減らします。

栃木県では、キャッシュレス決済において県が小売店へのキャッシュレス決済導入の支援をしていきます。10月の消費税率引き上げに伴う消費者還元事業や増加するインバウンドへの対応を念頭におき、キャッシュレス決済に関する説明会や専門家の派遣なども行い、キャッシュレス化促進をしていくようです。またこれにより、今後は4割引き上げていくとのこと。

各地方でそれぞれのキャッシュレス対策が進んでいる様子が伺えます。やはり年配の方などは、これまで馴染みのなかった決済においてはなかなか学ぶ機会も少ないはず。県は説明会などを開く機会を設け、様々な方にキャッシュレスに関する情報や導入方法等の説明を行っているようです。ですが、地方のキャッシュレス化対策はまだまだ始まったばかり。キャッシュレス決済が身近に無いことで、キャッシュレス決済の基本知識やメリット等もわからない方もたくさんいます。今後、そのような方々にキャッシュレス決済をどう説明していくのか、導入までのサポートをどういった形で行っていくのか、その対策も重要になってきます。

まとめ

事業者側は徐々にキャッシュレス化に向けての対策が進み、実際に導入に動いている方々も多いことも事実ですが、いざ決済を行う際にキャッシュレス決済を中心に利用している方はまだまだ少ないようです
キャンペーンをキッカケにキャッシュレス決済を利用する方が増えたのは事実ですが、今後キャッシュレス決済を利用していけるようキャッシュレス決済のメリット等、大切なポイントを把握してもらう機会も必要になりそうです。