キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金は併用可能なのか?それぞれの特徴を徹底比較!

  1. キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金の特徴を比較しよう
  2. キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金は併用可能なのか?
  3. まとめ

キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金は併用可能なのか?それぞれの特徴を徹底比較!

2019年10月1日から、消費税が8%から10%に引き上げられます。それに関連して政府では、2つの施策を用意しています。「キャッシュレス消費者還元事業」と「軽減税率対策補助金」です。これらは増税に対する店舗側の対応を支援する目的で用意された施策ですが、特徴が異なります。
今回はキャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金の特徴を解説・比較しながら、併用可能なのかについても分かりやすくご紹介していきます。

キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金の特徴を比較しよう

キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金は、どちらも政府が財源を出して店舗側の支援を行うという点では同じです。
しかしキャッシュレス消費者還元事業は「キャッシュレス決済導入に関わる店舗負担を軽減するためなどに用意された施策」、軽減税率対策補助金は「軽減税率とそうでない税率を、店舗側で分けて管理するために必要な機器やシステム導入負担を軽減するための施策」という点で大きな違いがあります。

◇キャッシュレス消費者還元事業とは?
消費税の増税が行われることで、軽減税率が適用されない商品はすべて税率が10%になります。これにより消費者の経済的負担が増え、消費の冷え込みが心配されています。

そこで政府が制定したのが、キャッシュレス消費者還元事業です。

キャッシュレス消費者還元事業では申請で許可を受けた加盟店で、消費者が指定のキャッシュレス決済を利用すると、消費者に購入金額の2%または5%がポイントとして還元されます。
また、キャッシュレス決済を店舗が用意するのに必要な各種機器の導入費用が0円になり、決済手数料も3分の1が免除されます。
店舗側では政府の援助を受けることで、キャッシュレス決済機器を無料で導入して決済手数料を減らせるだけでなく、新規顧客の獲得などに重要なポイント還元もコストをかけずに可能になります。

2019年10月1日~2020年6月30日までが期間となり、

業種分類 資本金額または出資総額 従業員の数
製造業その他 3億円以下 300人以下
卸売業 3億円以下 100人以下
小売業 3億円以下 50人以下
サービス業 3億円以下 100人以下

など、所定条件をクリアした中小店舗・またはフランチャイズチェーン店舗が対象となります(フランチャイズチェーン店舗は、キャッシュレス決済機器の購入補助や決済手数料一部免除は受けられません)。

◇軽減税率対策補助金とは?
増税の際には、同時に軽減税率も開始されます。これは消費者に負担の出やすい食品や定期新聞購読にかかる消費税を8%に据え置く施策です(店内での食事など、対象外のケースもあり)。

軽減税率適用後は、対象商品を売っている店舗で8%と10%の両方の税率に対応した経理を行う必要があります。具体的に言えばレシートの場合、記載する商品の中で8%税率の物はマークをつけ判別できるようにしたうえで、8%税率と10%税率それぞれの商品の小計を出した後、購入金額を合計する必要があります。

店舗側では複数税率に対応するため、レジシステムの改修や新規導入などを検討しなければいけません。そこで政府が、店舗側のレジシステムの改修や新規導入などをサポートするために用意したのが軽減税率対策補助金です。

軽減税率対策補助金では店舗側が申請を行ったうえで、レジシステムや関連機器などを改修・導入すれば、補助金が受けられます。

・A型・・・複数税率対応レジの導入等支援
・B型・・・受発注システムの改修等支援(B-1型は交付申請終了)
・C型・・・請求書管理システムの改修等支援

の3タイプがあり、それぞれ上限額や負担割合が異なります。

対象となるのは

 

業種分類 資本金 従業員の数
製造業・建設業・輸送業など 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5千万円以下 50人以下
サービス業 5千万円以下 100人以下
ゴム製品製造業 3億円以下 900人以下
IT関連業 3億円以下 300人以下
宿泊業 5千万円以下 200人以下
NPO 50人以下
社会福祉法人 50人以下
消費生活協同組合 5千万円以下 50人以下
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所
商店街振興組合など
そのた中小企業長官が認めるもの

上記条件などをクリアした店舗です。受付期間は2019年12月16日までですが、2019年9月30日までに指定システムや機器の改修及び新規導入を済ませておく必要があります。

キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金は併用可能なのか?

ここまで読み進めた方は、「キャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金は併用できるのか?」と疑問に思う場合もあるでしょう。結論から言うと、飲食料品を取り扱っているか、取り扱っていないかで併用可能かどうかが分かれます。

◇飲食料品を取り扱っていない事業者はキャッシュレス消費者還元事業のみ
まず飲食料品を取り扱っていない事業者ですが、こういった事業者ではすべての取扱商品消費税が10%に引き上がります。よってレジシステムや関係機器などの改修・新規導入の必要がないので、軽減税率対策補助金は申請できません。

一方のキャッシュレス消費者還元事業は、業種に関係なく条件をクリアした中小規模の店舗はすべて対象です。適用されればキャッシュレス決済に必要な機器代金が0円になるうえ、ポイント還元制度や決済手数料の一部免除も受けられます。
「キャッシュレス決済サービスを導入して客引きを図りたい」といった場合は、早めにキャッシュレス消費者還元事業に申請しましょう。

◇飲食料品を取り扱っている事業者は2パターンに分かれる
飲食料品を取り扱っている場合は、複数税率に対応したレジシステムや関連機器などの改修・新規導入が必要です。よって軽減税率対策補助金に申請することができます。また軽減税率対策補助金とは別に、キャッシュレス消費者還元事業にも申請できます。
飲食料品店の対応は、レジと決済端末を両方導入する場合、以下の2パターンに分かれてきます。

・レジと決済端末両方を軽減税率対策補助金を使って購入する
・軽減税率対策補助金を使ってレジを購入し、決済端末はキャッシュレス消費者還元事業を利用する

レジ、決済端末ともに軽減税率対策補助金を使って購入する場合は、購入費用の4分の3を国が負担してくれるので、店舗は4分の1の金額を支払います。
軽減税率対策補助金を使ってレジを購入し、決済端末はキャッシュレス消費者還元事業を利用する場合は、レジ本体は4分の1負担になります。そして決済端末は国と決済事業者が全額負担してくれるので、無料で導入できます。

両方を比較してみると、

・軽減税率対策補助金を使ってレジを購入し、決済端末はキャッシュレス消費者還元事業を利用する

方が店舗の負担を減らせる計算になります。

キャッシュレス消費者還元事業に申請すれば、ポイント還元制度や決済手数料の一部免除も受けられるので、「レジなども複数税率に対応できるよう改修・新規導入しないといけないが、キャッシュレス決済も同時に導入したい」という場合はキャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金を併用すると大きなメリットを受けられます。

まとめ

飲食料店の場合はキャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策補助金、両方を併用すればレジシステムなどを新規刷新すると同時にポイント還元や決済手数料一部免除などさまざまなメリットを受けられます。また飲食料店でない場合もキャッシュレス消費者還元事業の恩恵は受けられるので、期間が終わらないうちに早めに申請を出すのが得策です。
今回ご紹介したキャッシュレス消費者還元事業と軽減税率対策

補助金の違いを理解して、導入の際の判断材料としてぜひ活用してみてください。